消防士のセカンドキャリアはどのような仕事に就いているのか?
自身の将来に不安を抱いていることもあるのではないでしょうか
一概にセカンドキャリアといっても、
定年退職後であったり、20代で退職、30代で退職、40代で退職では、
それぞれ今後のキャリアの内容も異なってくる。
ここでは、20代で消防士を退職してからのセカンドキャリアに注目していきます。
実体験をベースに書いていきますので、参考になれば幸いです。
退職するきっかけはそれぞれあると思います。
消防から早く離れたいというネガティブな理由もあれば、
新しく何かに挑戦したいというポジティブな理由もあることでしょう。
セカンドキャリアは置いといて
第一に「消防士を辞めたい」と思っている人は
こちらの記事を読んで下さい。
消防士は消防以外で何が出来るのか
一般的なセカンドキャリアは、
資格や関連した業務を活かすキャリアが考えられます。
予防業務に携わっていて知識があるのであれば、消防設備士の資格を取得して転職する。
救急救命士の資格と経験を活かして病院勤務や民間救急。
大型免許を持っているのであれば、トラックの運転手や観光バス会社。
観光バスは第二種免許が必要なので転職後に会社の補助金で取得するケースなども考えられます。
20代での転職は、やりたいことをやるべき!
ここで言いたいのはセカンドキャリアだからといって、
消防士のよくある転職先にとらわれないでほしいということです。
人生は一度きりなのです。
本当にやりたいことはなんですか?
消防士のみなさんは、命に関わる仕事をしています。
住民の命だけでなく、自分の命に関わる仕事です。
救急現場では、悲惨な事故や急病などで多くの方の人生に関わってきたと思います。
状況聴取の中で、事故概要や家族背景などのエピソードを聞く機会もあったことでしょう。
自分だったらどのような人生を送りたいか、考えてみて下さい。
20代は可能性が無限大
なぜ、20代は可能性は無限大なのでしょうか?
それは、シンプルに残された人生の時間の量が多いということです。
時間が多いということは、経験を積んで自分の資源を高めることができるという考えです。
人は老いていきます。
キャリアとは、老いることを前提とし資源を高めていくことです。
ここでいう「資源」とは何か、深堀していきましょう。
キャリアにおける資源とは
資源は、知識・技術、人脈、実績、信用・評価、お金、幸福に細分化できることでしょう。
経験を積むことでこれらのステータスが上昇していきます。
医療分野、火災分野、車両運行、行政事務など、
他にも多岐に渡ることでしょう。
人脈
医療関係、地域住民、同業組織実績
出場件数、資格、救急での社会復帰事案
信用・評価
地域住民からの声、人事評価、上下関係での信頼
お金
平均より少し高い安定収入、福利厚生
幸福
地域住民からの感謝の声や手紙
全く異なる異業種に転職したとしても資源の再構築が可能です。
30代・40代でも可能ですが、
20代の方が前述でも述べたように人生の時間が多いことから有利です。
戻って質問をします。
自分は何がしたいか答えは出ていますか?
ここで答えが出ていなくても大丈夫です。
これから、
私の20代で消防士から未経験へ転職したケースを紹介します。
このケースの中からあなた自身の答えを見つけ出すヒントとなれば幸いです。
公務員からの転職
セカンドキャリアは、
何を選択して転職活動をしたのか
転職の軸
外せない条件は
- 成長企業分野
- 高単価
- 場所にとらわれない働き方
この3つを軸に検討しました。
この条件に当てはまっている。そして、興味があるとして
「WEBマーケティング」が該当しました。
なぜ、WEBマーケティングをやりたいと思ったのか。
上記の3つの要件を含むことを前提に深掘りします。
いくつか理由があります。
- 年収が高い
- 興味関心がある
- なんかカッコいい
- IT分野で成長市場である
- フリーランスでも活躍できるジャンル
- マーケティングはどの企業でも必要な要素
興味があるだけでWebマーケティングについて、
具体的な知識はほとんど持っていませんでした…
そこで、ネットや本、動画などで情報収集し、
非番(仕事明け)や週休を活用して独学していました。
独学をしていく中でWEBマーケティングの中でも
LP構成作成、リスティング広告運用のジャンルに絞ることにしました。
ポートフォリオの作成
知識や技術を深く学んで、
転職用のポートフォリオを作成したいと考えて、
WEBマーケティングのオンライン講座を受講する判断をしました。
オンライン講座は約3か月。
実際に、LPを作成して、リスティング広告運用を実務レベルで学んでいき、ポートフォリオを完成させることが出来ました。
転職活動を開始して、ここまで約4か月経過してます。
転職エージェント転職サイトの活用
転職エージェント及び転職サイトで転職活動を開始。
履歴書および職務経歴書を作成後、
「WEBマーケティング」「リスティング広告運用」にキーワードを絞って求人応募と面談の日々。
『応募』→『書類選考』で不合格の繰返し
ポートフォリオのクオリティも決して悪くはない仕上がりでした。
書類選考で合格し面談を行った際には、実践レベルで良くできていると褒められることもありました。しかし、採用までには至らなかったです。
求人応募も雑になり、キーワードでヒットした求人には全て応募するなどを行って書類選考してから検討する手段を取っていたため、応募求人は170件まで膨れ上がっていました。
書類選考を通過した会社は合計で11件でした。
ここで未経験でWEBマーケティングに調整する厳しさと現実を実感しました。
ここまで約7か月が経過。
戦略の見直し
このままのペースでいくと、転職できず、年齢を重ねる未来が脳裏に浮かんできました。
当時の年齢は20代後半。未経験で挑戦できるギリギリな年齢です。
一旦、視点を変えるために、他の転職エージェントサービスの利用を選択しました。
転職エージェントが変われば、必然的に担当の人も変わります。
担当のエージェントに、今までの経過を伝え、キャリアについて話し合いました。
そこで、得た情報として、
「この年齢で未経験からWEBマーケティングに転職できることは奇跡に近い」
と言われました。
その理由として、
WEBマーケティングの業務に従事することが出来るのは、大卒の新卒がほとんどであるという現状。
マーケティングは会社を支える中核にもなるため、
未経験の人がマーケティングのポジションを担うことは、ほとんどありえないです。
広告運用会社であっても、同様です。
未経験者を雇うのはリスクがあります。ほとんどが経験者を募集しています。
エージェントから、未経験からWEBマーケティングに従事するためには、
2つの方法があることを教えてくれました。
- 消防→営業職→WEBマーケティング
- 消防→IT業界→WEBマーケティング
公務員は利益を追求していない組織なので、
利益追求に直接関与するWEBマーケティングはハードルが高い状態です。
そこで、営業職やIT業界を経験することによって業界の知識や会社の存在意義について学ぶことができ、WEBマーケティングへ従事できる可能性も高まってきます。
消防からWEBマーケティングまでの階段を上るために、
キャリアを考えていく必要があります。
ここで自分の成し遂げたいことを振り返ってみました。
- 年収が高い
- 興味関心がある
- なんかカッコいい
- IT分野で成長市場である
- フリーランスでも活躍できるジャンル
- マーケティングはどの企業でも必要な要素
ずっとこだわっていたWEBマーケティングから、
これらの条件を満たす、ITエンジニアに路線変更しました。
結果として、
ITエンジニアを目指してから2ヶ月で内定をもらうことができました。
プログラミングは未経験でしたが、
java言語とPHP言語で2つポートフォリオを完成し、
履歴書と職務経歴書に合わせて応募しました。
- 履歴書
- 職務経歴書
- ポートフォリオ(Java言語、PHP言語)
応募件数8件以内で内定をいただき、他は辞退しました。
WEBマーケティングと比較して
あっさり決まりました。
内定獲得のコツ
早期に内定が取れた大きな理由は3つあると分析している。
- 需要がある
- 企業は採用してから育成するとことが多い
- WEBマーケティングと比較してハードルが低い
そして、忘れてはいけない内定をいただいた要因は、
WEBマーケティングで転職活動の基礎ができていたこと。
転職活動の基礎とは
- 履歴書の書き方
- 職務履歴書の書き方
- 応募から面談までの流れ知っている
メンタル面では
- フットワークが軽い
- 170社落ちても屈しない振り切った精神
何事も基礎が大切。
消防士で例えると
- 体力トレーニング
- シミュレーション訓練
体力トレーニング
消防士は体力が非常に重要です。火災現場では重い装備を着用し、素早く動く必要があります。基本的な体力トレーニング(ランニング、筋力トレーニングなど)をしっかり行うことで、現場での活動が円滑に行えます。
シミュレーション訓練
実際の救急や災害を想定したシミュレーションも重要です。これは、基礎的な知識や技術を実際の現場で応用するための訓練です。シミュレーションを通じて、基礎をしっかり確認し、実践的なスキルを磨くことができます。
これらができている消防士のあなたは、
転職活動の分野でも応用することができ、十分に能力を発揮できます。
体力は行動力に現れ、
シミュレーションは面接等で役に立ちます。
まとめ
キャリアと資源は、密接な関係にある。
資源という概念を知っておく。
資源とは以下の項目のこと。
- 知識・技術
- 人脈
- 信用・評価
- お金
- 幸福
消防士のセカンドキャリアは大きく2つの方法がある。
1つ目は、「資源」を活用して、軸をずらして転職
2つ目は、「資源」を再構築して異業種へ転職
実体験のキャリアの例
私は2つ目の「資源」の再構築を選択しました。
少なくとも再構築には時間がかかります。消防士は隔日勤務体制でまとまった時間が取れることから、ポートフォリオの作成や採用面接もスムーズにスケジュール確保することができ、転職活動しやすい環境です。
具体的な活動
WEBマーケターを目指し、WEBマーケティングのオンラインスクールを受講する。
SEOとLP(ランディングページ)、広告運用を実務レベルで学習し、ポートフォリオを作成するもなかなか内定が取れず戦略を変える。
プログラミングを独学で学習して、
Java言語とPHP言語のポートフォリオを作成。未経験からエンジニアへ転職。
最後に
転職してからの生活
安定した公務員から転職して、生活の自由度が格段と上がった。
しかし、業界未経験に転職したことから年収は下がる。公務員から異業種へ転職する際は、年収は確実に下がるので覚悟が必要なことを忘れないで下さい。
公務員と比較して給与の伸びしろはあります。もちろん、行動しないと伸びないのは言うまでもないです。
つまり、自分次第で全てが決まります。
これからの人生は自分次第なんです。公務員を続けるのも辞めるのも。
人生はやりたいことをするためのもの。消防士からの転職もそう。たとえ失敗しても、「仕方ない」と思える人なら、やりたいと思ったときに行動すればいい。やるためには大きなパワーが必要で、結果として公務員退職や安定した年収を捨てることもあるでしょう。でも、自分がそれを辞めてでもやりたいと決…
— ひこぼし@挑戦する人 (@hikobos78085366) June 4, 2024
この記事があなたの人生のヒントになれば幸いです。
最後まで、見ていただきありがとうございます!